焼き鳥フランチャイズ人気ランキングTOP10!選び方やメリット・デメリットも解説

幸谷 亮 |2024年09月20日 公開
焼き鳥屋FC人気ランキング|開業費用や市場動向・選び方なども紹介!

古くから庶民の味として親しまれてきた焼き鳥。自身で焼き鳥店を開業しようと検討している人のなかには、競合が多くて集客に不安を感じている人もいるのではないでしょうか。そんなときに選択肢になるのが焼き鳥フランチャイズです。フランチャイズならブランド力があるので、オープン当日からある程度の集客が期待できます。

この記事では、焼き鳥フランチャイズの人気ランキングTOP10を一覧でご紹介します。焼き鳥フランチャイズの選び方や開業資金、運転資金なども解説していますので、加盟を検討している人は参考にしてください。

焼き鳥の業界動向について

2000年代より「鳥貴族」が全品280円(税別)という価格設定で出店を加速してきたことで、順調に店舗数を増やし、市場拡大のけん引役となりました。コロナ禍によって市場全体で大きな打撃を受けたものの、2022年には繁華街やビジネス街における人流の回復とともに、焼き鳥市場は再び拡大へと推移しています。

その大きな要因となったのは“専門性の高さ”です。居酒屋は大きく「総合型の居酒屋」と「専門性の高い居酒屋」の2種類に分類されます。居酒屋に限らず、現在のグルメシーンでは専門性の高さが求められる傾向にあります。焼き鳥居酒屋は、2023年の新型コロナの5類引き下げにともなう消費者マインドの変化にくわえ、コンセプトが明確な点が受け入れられてさらなる市場拡大が進みました。

では、2024年以降、焼き鳥市場はどのような傾向にあるのでしょうか。専門性の高さに加え、キーワードとなるのが“インバウンド”です。日本政府観光局(JNTO)が発表した「訪日外客統計」によると、2024年7月の訪日客数は329万2500人で、コロナ禍前にあたる2019年同月と比べて10.1%も増加しています。さらに、コロナ後としては初めて中国が訪日客数で国別1位に返り咲いたものの、それでも2019年と比べ26.1%も減っていることから、今後のさらなる伸びが期待できます。

観光庁が訪日外国人を対象に実施した「消費動向調査」によると、訪日前に期待していたこととして、「日本食を食べること」が83.2%を獲得。多くの外国人が日本食を楽しみに訪日していることがわかります。また、旅行会社であるHISが「訪日客が食べたい日本食」を調査したところ、おにぎりや焼肉を抑えて焼き鳥が7位にランクイン。焼き鳥が海外でも人気であることが明らかになっています。

日本で生まれた焼き鳥ですが、いまとなっては世界的に人気のグルメに成長していて、今後の市場を底上げするには、訪日客の存在がポイントになるといえます。

焼き鳥フランチャイズのメリット

未経験でも焼き鳥店を開業できるのがフランチャイズの大きなメリットのひとつといえます。焼き鳥店でもっとも重要な工程といわれているのが串打ちです。“串打ち三年、焼き一生”という言葉があるように、味の決め手となる串打ちは熟練の技が必要になります。多くの焼き鳥フランチャイズでは、すでに串打ちされた焼き鳥が店舗に届くだけでなく、調理方法などもすべてマニュアル化されているので、未経験でも焼き鳥店を開業できるのです。

また、オープン当日からある程度の集客ができるのもフランチャイズのメリットのひとつです。なかでも「博多かわ屋」は鶏の“かわ焼き”が名物の焼き鳥店で、福岡・博多にある本店はオープンから20年経ったいまでも予約が困難なほど超人気。ブランド力を武器に多くの集客が期待できます。

岡山を中心に10店舗以上を展開する「鳥周」では、串刺しのローストチキンが1日平均3000本も売れるほどの人気を誇ります。なかには、1店舗で300万円を超える月商を叩き出すオーナーもいるなど、ブランド力を武器に集客できるのは、フランチャイズの大きなメリットといえます。

そのほか、SV(スーパーバイザー)が定期的に店舗を訪れて経営指導してくれたり、本部が商品開発などをしてくれるので加盟店は店舗運営に集中できたりする点もフランチャイズのメリットといえます。

焼き鳥フランチャイズのデメリット

さまざまなメリットがあるフランチャイズですが、少なからずデメリットもあります。その代表例といわれているのがロイヤリティです。なかには、「ロイヤリティ=搾取」ととらえてフランチャイズを敬遠する人もいます。

しかしロイヤリティは商標やロゴを使用するほか、本部からサポートを受ける対価として支払うお金です。「ロイヤリティが経営を圧迫する」という人は、「とり鉄」が選択肢に入ります。「とり鉄」では新店オープンから1年間、通常5%のロイヤリティを2%に減額してもらえます。ロイヤリティが懸念材料となっている人は、「とり鉄」のフランチャイズ概要をご覧ください。

そのほか、本部の方針に従う必要があるため経営の自由度が制限されることや、競業避止義務によって契約解除後に同業種で開業できないケースがある点をデメリットに感じる人もいるようです。

焼き鳥フランチャイズの開業に必要な費用

新たなチャレンジをする際に気になるのが費用です。フランチャイズに加盟して焼き鳥店を開業するのに必要な費用は2000万円以上とかなり高額です。

初期費用を抑えたい場合は、前店舗の厨房機器などを引き継げる居抜き物件が候補に挙がります。「博多かわ屋」では、居抜き物件を利用して開業した場合の初期費用として約1100万円を想定しています。また、内装や設備関係をリースにすることで、600万円ほどの初期費用で開業できるプランも用意しています。詳しくは、「博多かわ屋」の加盟収支モデルのページをご覧ください。

物件取得費や内外装費のほか、フランチャイズに加盟するにあたっては、加盟金や保証金、研修費などが必要になります。

加盟金:約200万〜300万円
保証金:約100万円
研修費:50万円

研修は本部や直営店で実施することがほとんどで、期間は本部によって異なりますが2週間が目安になります。研修を受けられる人数にも制限があり、上限を超える人数で研修を受けたい場合は別途費用が必要になるケースもあります。また、住んでいる地域によっては交通費や宿泊費も必要になります。

焼き鳥フランチャイズの運営資金

加盟してからもロイヤリティのほか、原価や賃料、人件費、光熱費などさまざまな費用が発生します。たとえば「やきとり家 すみれ」では、30坪75席の場合の運営資金として以下を想定しています。

項目 金額
店舗サイズ 30坪75席
売上げ 約700万円
原価 約203万円
人件費 約196万円
賃料 約45万円
ロイヤリティ 約35万円
その他経費 約148万円

焼き鳥フランチャイズの選び方

多くの焼き鳥フランチャイズがあり、「どう選べばいいのかわからない」といった声も耳にします。選び方は人それぞれですが、指標のひとつとなるのが本部によるサポートです。サポート内容は本部によって異なり、その内容などによってロイヤリティは変わってきます。「ロイヤリティが安いから」という理由だけで加盟するフランチャイズを選んでしまうと、十分なサポートを受けられずに失敗してしまうことも……。加盟前にサポート内容を必ず確認するようにしましょう。

また、ブランド力で選ぶのも考え方のひとつです。繰り返しになりますが、フランチャイズのメリットはブランド力を武器に集客できる点です。そのメリットを最大限に活かすためにも、ブランド力の高さで加盟するフランチャイズを選ぶのも方法のひとつでしょう。

なかには、「このブランドが好きだから」という理由で選ぶ人もいます。ブランドへの愛があれば、それが熱量になります。その熱量が店舗で働くスタッフにも伝わっていい接客を生み、お客様にとってもいい体験へと変わっていくはずです。フランチャイズ事業説明会で試食できるケースもありますが、まずは自身でお店に足を運び、サービスを体験してみるのもおすすめです。

選び方は人それぞれですが、気になるフランチャイズ本部があったらまず資料請求してみましょう。フランチャイズWEBリポートでは多くの焼き鳥フランチャイズの情報を紹介しています。参考にしてください。

焼き鳥フランチャイズ人気TOP10

順位 ブランド名 FC開始年 自己資金目安
1位 博多かわ屋 2018年3月 300万円以上
2位 鳥周 2021年7月 317万円以上
3位 とり鉄 2001年3月 300万円以上
4位 やきとり家 すみれ 2011年9月 1000万円以上
5位 釜焼鳥本舗おやひなや 2009年1月 500万円以上
6位 備長扇屋 2001年9月 1500万円以上
7位 鳥こまち 2001年1月 160万円以上
8位 馳どり屋 - 1500万円以上
9位 やきとり一番 - 500万円以上
10位 竜鳳 1981年10月 100万円以上

【1位】博多かわ屋

福岡本店はオープンから20年以上が経過したいまでも予約が困難な人気店です。名物の「かわ焼き」は外側がパリッと香ばしく、中はもっちりと柔らかいのが特徴で、一度に数十本もの注文を受けることもあるほど。居抜き物件なら約1100万円で開業できるほか、リースを活用すれば約600万円で開業できるなど、初期費用を抑えて開業できる点も魅力のひとつです。

【2位】鳥周

「鳥周」は串刺しのローストチキンが人気のテイクアウト専門店です。岡山を中心に10店舗以上を展開し、1号店は駅から遠く、二等立地以下にもかかわらず売上は右肩上がり。テイクアウト専門店なので小規模物件でも開業でき、厨房機器はリースが利用できるので初期投資を抑えたい人にもピッタリ。1年以内での投資回収も狙えます。

【3位】とり鉄

本部のアスラポートは、「とり鉄」のほか「とりでん」「どさん子」など全11ブランド275店舗を展開しています(2024年2月末実績)。なかでも「とり鉄」は若者や家族連れなど、幅広い層に利用されています。新店オープンから1年間は通常5%のロイヤリティが2%に減額。直営店を引継ぐプランもあるため、安定した収益が見込める店舗で運営をスタートできます。

【4位】やきとり家 すみれ

落ち着いた雰囲気の内装により、とくに女性やお子さま連れから支持を集める「やきとり家 すみれ」。繁華街では月商1000万円を超えている店舗も多数あります。近年の物価上昇にともなって多くの飲食店では原価の高騰が問題しされていますが、「やきとり家 すみれ」ではダイニングイノベーショングループのノウハウを活かし、原価率を29%程度にキープしています。

【5位】釜焼鳥本舗おやひなや

「釜焼鳥本舗おやひなや」の本部は、飲食ビジネスの総合コンサルタント業を展開する「コロンブスのたまご」。36年で3000店舗以上の指導を手掛けるなど、確かな実績のもと加盟店をサポートします。特徴は骨付鳥+讃岐うどんの二毛作ビジネス。ランチは讃岐うどんをメインに集客し、ディナーは骨付鳥をメインに集客できるので、1日中安定した売上を実現できます。

【6位】備長扇屋

ボリュームのある焼き鳥をリーズナブル価格で提供する「備長扇屋」。こだわりの店舗デザインで、おひとり様からファミリーまで幅広いニーズに対応しています。開業前研修では経営管理や衛生管理、従業員教育など充実した内容を用意。独自の「焼師認定制度」「真心師認定制度」を整備するなど、未経験でも活躍できる土台があります。

【7位】鳥こまち

「鳥こまち」では、“のれん分けチェーン”という独自のシステムを採用しています。一般のフランチャイズとは違い、個性や手腕を活かした店舗運営をしたい検討者にとって選択肢のひとつになります。初期費用を抑えて開業できるほか、定額方式のロイヤリティを採用しているので、売上が上がれば上がるほど利益が大きくなる点も魅力といえます。

【8位】馳どり屋

「馳どり屋」は350円均一の鶏(焼き鳥)メインの居酒屋で、おもに宮崎県の日向地鶏を安く提供しています。飲食店の平均開業資金が1500万~2000万円といわれているなか、「馳どり屋」では平均150万~400万円程度で開業できます。店舗引き継ぎ制度もあるので、場合によっては物件取得費が必要ないケースもあります。

【9位】やきとり一番

「やきとり一番」は1982年に京都で創業して以来、関西を中心に50店舗以上を展開しています。店長独自の創作料理も提供できるほか、価格設定や営業時間、定休日もオーナーに委ねるなど、自由な店づくりを推進。オリジナリティを出したい人にもピッタリです。90日にもおよぶ研修を用意しているので、未経験でも安心して開業できます。

【10位】竜鳳

創業40年以上を誇る「竜鳳」は、移動焼き鳥販売のお店です。全国47都道府県で500店舗(台)以上を展開するなど、一度は目にしたことがある人も多いはず。全国40ヵ所に拠点を構えているので、困ったことがあっても解決まで迅速にサポートしてもらえます。フランチャイズのほか、業務委託で「竜鳳」を開業するプランも用意。目的や状況に応じて開業できます。

フランチャイズを活用して焼き鳥店を開業しよう

日本人だけでなく、インバウンド客からも人気の高い焼き鳥。フランチャイズであれば未経験でも開業できるだけでなく、ブランド力によってオープン初日から一定の集客が期待できます。

フランチャイズWEBリポートでは、焼き鳥のフランチャイズ情報を多数掲載しています。「たくさんあって選べない」「比較検討しながら選びたい!」などといった場合には、ぜひ参考にしてください。

フランチャイズWEBリポートの幸谷 亮

株式会社Wordeal 代表取締役
幸谷 亮

10年の雑誌編集部経験を経て、2016年にフリー編集者・ライターとして独立しました。その後の2023年にオウンドメディア支援(記事制作代行)をメイン事業とする「株式会社Wordeal」を設立。“上位表示だけでなくCV獲得まで伴走型でサポート”をモットーに、フランチャイズWEBリポートをはじめ多くのWEBメディアで記事を制作しています。

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